アニメに関するえとせとら ～ああっスポンサーさまっ～ - 目次 -

どんなに面白い作品になるであろうとも、その企画を通し製作に必要な資金を調達しないと始まらないのがアニメ製作。そんなアニメ製作の企画から放送まで流れに於けるスポンサーとの関わりについてまとめてみた。

1. スポンサーについての雑学
2. アニメの制作費
3. アニメーション制作の出資形態と制作体制の変化
4. オリジナル巨大ロボットアニメの企画でクリアしなければならない条件
5. アニメ製作における音楽制作費の扱い

巨大ロボットアニメは、ほとんどがオリジナル作品です。オリジナル作品の企画を通すかどうか、スポンサーは今までに当った作品の経験則を適用することになります。 つまり、本気でスポンサーに通すべき企画には、クリアしなければならない条件が山のように課せられることになるのです。

• いわく、地球を守らなければいけない。
• いわく、主人公と敵にライバル関係がなくてはならない。
• いわく、敵は毎回攻めてきてロボットに見せ場がなければいけない。
• いわく、主人公は父親か、それに近い人物が作ったロボットに乗らなければいけない。
• いわく、ロボットは合体変形しなければならない。
• いわく、主人公は最後には勝たなくてはならない。
• いわく―――と、この条件はまだしばらく続くのですが。

山のものとも海のものともつかないオリジナル作品にスポンサーとして参加する以上、最低限の条件をつけなければやってられないというのが金を出す側の状況でしょうが、 作品を作る立場としてはここまでがんじがらめにされたらなんにもできんわい、という諦めに近い心境になります。

ARIEL 20巻 著：笹本祐一 『今だから話せる、あとがき』より

はじめ、スタッフの方たちは割と気楽に魔曲のことを考えていて、予算に応じてしかるべく編曲すれば、何とかなると思っていられたので、それがどれほど大変なことか、場合によっては文化に対する冒涜になるやもしれないことをも、口から泡を吹いてお話したところ、皆さんよく理解してくれて、できるだけ原曲を壊さずに、作曲したご本人がもし生きていても（著作権問題は別にして）絶対怒らないように編曲することに決まりました。（その結果、予算は予定の倍はかかりました。どうもすみません）

ハーメルンのバイオリン弾き TV版サウンドトラック3巻 田中公平氏のコラムより